2026年4月16日(木)

Wedge REPORT

2026年4月16日

 なぜ、そうなってしまっているのか。佐々木社長は「製造業などの現場の計画の話では、どのように調達し、生産するかという話で終わる傾向がある。物流が動いている時は考慮されなくても問題はなかったが、今、ボトルネックになってきているので、考えなければならなくなっている」と話す。

Hacobuの佐々木太郎社長(WEDGE)

物流でどう収益を上げるか

 物流によって企業の強みを出す、収益を生み出すというのは、どういうことなのか。入山教授は北海道のコープさっぽろを挙げる。

 同社は北海道全域で、生鮮食品をはじめとする食料品や生活用品の販売・配送を手掛ける。北海道の81%以上の家庭が利用しているとされる。

 北海道という広大なエリアの物流を自前で行っているという。入山教授は「運送会社なども買収しており、Amazonよりも強い物流網を持つ」と指摘する。

 これにより、「様々な企業がコープの物流を使いたいという状態になっている」(入山教授)。良品計画と提携し、無印良品の北海道での配送を全て請け負う。コープの商品を配送した各家庭からリサイクル品や廃棄物を回収し、物流センターに集め、リサイクル事業を手掛けている。

 さらには、北海道内の一部の自治体で人材不足や財政難により提供できなくなった給食を、セントラルキッチンで調理し、各学校に配送する「スクールランチ」事業を21年9月から行っている。この4月に新たな導入する自治体も出ており、広がりを見せている。

 「物流を持っているからこそできる。物流はコストではなく、価値創造の源泉」と入山教授は話す。自社の物流網をどう持つのか、それをどう生かすのかが、今後の企業の成否を分けることになり得る。


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