豪華な特設テントに向けられた怒りと生存の格差
ちなにみ今回、ガザ地区デイルバラに開設された12の投票センターのうち、実際のコンクリートの建物を利用できた場所はわずか3カ所で、残り9つの投票所では国連機関からテントが提供された。選挙のために設営されたこのテントは布ではなくグラスファイバー製――それが過酷な避難生活を強いられている市民の目に留まり、疑問や怒りの声が相次いだ。ラファ出身で今もテントで避難生活を続ける男性は、こう問いかけた。
「選挙の話題はさておき、投票所のテントの写真が目に留まりました。この豪華なテントは一体、どこから出てきたのでしょうか?これまでずっと、どこに隠されていたのでしょうか!ガザの人々は、雨や日差しでボロボロになった古びたテントで暮らしています。
それなのに、選挙管理委員会は驚いたことにわずか数日のために、自分たちのためにファイバー製のテントを用意したのです。では、選挙が終わった後、これらのテントはどうなるのでしょうか?どの市場で目に入手でき、その価格はいくらになるのでしょうか」
布のテントさえ受け取っていない被災した市民こそが、これを受け取る優先順位の第一位であるべきなのに不公平の極みだ――と訴えるガザ市民の思いは痛切だ。
もはや選挙の中身ではなく、利用されていたテントの材質や提供先を巡って疑問を呈さざるを得ない市民らの姿からは、ガザに今横たわる深い絶望が露わになってくる。
