2026年6月18日(木)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2026年6月18日

イランの要求は非現実的に

 問題は、その後もイランの強気は続き、その要求がほとんど非現実的な域にまで達していることだ。イラン側は、そもそも合意は成立していないと主張していて、(1)米国と交渉を開始する条件として120億ドルの凍結資産の解除を要求し、(2)核問題について協議することはコミットしていない。(3)ホルムズ海峡は、イランが管理し、通行料を徴収する。(4)中東地域からの米軍の撤退を求める等、強硬姿勢である。

 どうしてイラン側の姿勢が急に強硬になったのかと言えば、元々、イランは、交渉で有利な立場にあると考えると値段を吊上げる傾向があるが、恐らく、イスラム革命体制は、国民の支持を高めるために国内的に「イランは米国に勝った」という言説を広めた結果、イラン国民の期待値が高まり、「安値で勝利を売り渡すな」と強硬になり、今度は国民の強硬姿勢に押されて体制側が現実的な落とし所を探せなくなるという自縄自縛状態に陥り、ひたすら非現実的な要求を積み重ねる事態になっているのではないかと想像される。

 恐らくこのまま 6月半ば頃まではだらだらとした状態が続くと思われるが、その頃になるとトランプ大統領は、7月4日を意識して何等かの打開策を検討せざるを得なくなるだろう。そして、お互いに強硬な姿勢を示すために、米国とイラン間で、小規模な武力衝突が続いているが、不測の事態が起きる可能性も高まっている。

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