2026年9月6日(日)

スポーツ界の新潮流

2026年9月6日

 プロ野球がこれからも国民に愛され続けるために、野球界はどうあるべきなのか──。中日ドラゴンズをこよなく愛する「日中問題の専門家」でジャーナリストの富坂聰さんと、「元中日育成選手」で現在、地元CBCテレビの報道記者として活躍する松田亘哲さんに語り合ってもらった。

プロ野球の変化から名古屋のまちづくりの展望まで、〝熱い対談〟が繰り広げられた(WEDGE以下同)

編集部(以下、──)昨今のプロ野球の変化をどう見ていますか。

富坂 まず、球場がとても綺麗になりました。かつては酔っぱらいや相手選手を罵るファンも多く、現在のナゴヤ球場は昭和の時代、タバコの吸い殻が原因で火災もあったほどです。昔の中日対広島戦では、外野席から物が投げ込まれて話題になったこともありました。また、バラエティー番組で空席の目立つスタンドでカップルの親密ぶりをとらえた光景も、今となっては昔話です。最近では、家族連れも増え、球場に来る全体的な層が変わってきています。そういう意味で今は洗練されており、すごい変化ですよ。

富坂 聰(Satoshi Tomisaka)ジャーナリスト 北京大学中文系に留学後、ジャーナリストに。1994年『「龍の伝人」たち』(小学館)で、21世紀国際ノンフィクション大賞(現•小学館ノンフィクション大賞)優秀賞を受賞。物心ついた頃から中日ファン。ドラゴンズに眠る〝いじられ〟キャラとしての潜在的ポテンシャルを伝えるという使命に目覚める。近書に『人生で残酷なことはドラゴンズに教えられた』(小学館新書)。本誌にて「日本病にもがく中国」を連載中。

松田 ナゴヤ球場にも多くのファンの方が応援に来てくれていました。熱心な中高年男性のファンもいましたが、早くから並んでグラウンドに近い最前列に若い女性が座っていたりすることも多く、女性ファンが増えたのも大きな変化だと思います。

松田亘哲(Hiroaki Matsuda)元中日育成選手、現CBCテレビ 報道記者 愛知県立江南高校から名古屋大学に進学。高校はバレー部に所属するものの大学から硬式野球部に所属し、2019年ドラフト会議で中日から育成ドラフト1位で指名を受ける。名古屋大学から史上初のプロ野球選手。23年に中日を退団後、24年4月にCBCテレビへ入社。現在は報道記者として勤務。

富坂 試合以外にも楽しい仕掛けが多いですよね。先日、中日対DeNA戦を見に行ったのですが、抑えの山﨑康晃選手が出てきて「ヤスアキジャンプ」が始まった時、中日が負けているのに、思わず一緒にジャンプしてしまいました。

松田 技術的な部分でいうと、野球全体が「高速化」しています。自分がプロを目指し始めた時、「左投手で150キロ」がプロになれる基準だと思って練習に取り組んでいました。現在、それ以上出せる選手が各球団に数多くいます。

富坂 神宮球場で中日の髙橋宏斗選手を見たのですが、速すぎます!

 「こんなの誰が打てるんだ?」と思うんですけど、打たれる時は意外と打たれ、そんなに速くない岩瀬仁紀選手が打たれなかったりする。野球は奥が深いですね。


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