ミャンマー最大都市ヤンゴンは国際線が多く発着する空の玄関口であり、外洋へもすぐに出ることができる海の玄関口でもある。街にはスーツを着た外国人ビジネスマンが行き交い、ある程度以上のクラスのレストランへ行くと様々な国の言葉が聞こえてくる。50th street barというバーにはミャンマー在住のあらゆる外国人が夜な夜な集まる。
その中でも日本人はミャンマー全土に1000人以上住んでいると言われているが、9割はこのヤンゴンに住んでいる。他の地域に住んでいる日本人はやはりNGOやNPOなどの国際協力関係が多い。ヤンゴンには日本食レストランがあふれかえっているが、他の町ではほとんど見ることがない。それだけでも日本人がヤンゴンに集まっているということがわかる。最近では、日本と韓国食品専門スーパー(多くは冷凍食品)が開店し、話題を博した。
相変わらず日系企業の進出ラッシュは続いているが、ヤンゴン以外に事務所を置く大手企業はまだ少なく、首都ネピドーに商社が官公庁対応用駐在事務所を作っている程度である。
進出をしている企業は多岐にわたるが、多くの日系企業が注目しているのはティラワ経済特区である。ヤンゴン川の下流に位置している工業団地地帯だ。現在利用しているヤンゴン港は大型船の進入ができない。そこで、今後の物流の発展のため新しい港湾施設を開発するために用意された経済特区である。すでに土地は売れ、企業による開発計画は進んでいる。
ビジネスが沿岸部で発展している一方、観光客は主に内陸部に集中している。一般的な観光ルートとされているのが、ヤンゴンからマンダレー、バガン。そしてインレー湖を最後に訪れるというコースだ。旧首都で京都のような古都である第2の都市マンダレー。さらにその時代から遡り、日本における奈良のようなバガン。少数民族が集まり風光明媚なインレー湖がハイライトとされている。しかし、まだ発掘されていない観光資源はふんだんにある。