高まる、所得と消費本格増への期待
結局、図表4から分かることは、4月以降の消費回復であり、主要な要因がいずれもすぐに腰折れるとは思えない以上、消費の伸びは堅調が見込まれるということになる。
その上で、今後1年間でどの位消費が伸びるのかを推計してみよう。仮に、今後1年間で可処分所得が2%伸び、株価が1割上昇する一方、エネルギー代と住宅価格を横這いと置いて推計すると、消費支出の伸びは1.5%程度となる。この程度の伸びであれば、「その他」要因の影響はそれなりにあっても、実現可能性は十分ある。
しかも、消費支出が今年10-12月期に前年同期比1.5%伸びるとなると、過去と比べて悪くない(図表5)。このような伸びを記録しているのは、アベノミクスや消費税引き上げ前の駆け込み需要期を除くと、90年代後半以降わずか数期しかない。