2024年7月16日(火)

中島厚志が読み解く「激動の経済」

2015年6月26日

 欧州では、原油安とユーロ安、金融緩和が大きな追い風となって景気が急回復している。日本でも同様のことが起きつつある。さらに、株高や住宅価格上昇も重なれば、消費と景気はなおさら確実に拡大する。

 景気回復の経路は色々あるが、まず経済環境の好転で企業業績が回復し、次に所得が増えて消費が盛り上がるとの順番で言えば、今の日本経済の回復過程は、アベノミクス始動後2年あまりを経てようやく所得増が消費につながるところにたどり着きつつある。

 冒頭に街角景況感が好転していることを述べたが、消費マインドも改善しつつある(図表6)。しかも、その改善はまさに雇用・収入の改善に支えられている。今年度は好景気が期待されるが、とりわけその恩恵が所得と消費に出てくる番である。

(図表6)消費者態度指数の推移
(注)一般世帯,季節調整値
(出所)内閣府「消費動向調査」
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