2022年8月15日(月)

定年バックパッカー海外放浪記

2016年1月31日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年、横浜生まれ。神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

 ミンドレアは理科系で兵役終了後に技術者として大手電気会社に就職して携帯電話の開発設計に従事。どうも話から類推すると韓国を代表するS電子のようである。いわゆるエリートの王道だ。チョンヒは韓国医師会本部で事務をやっていた。この二人がなぜキャリアを捨てて自転車世界一周を決断したのか。

 ミンドレアは理科系タイプで世間話や雑談にあまり興味がないようだ。チョンヒは典型的な世話女房タイプ。旦那のかわりに対外折衝を一手に担っている。チョンヒは絶好の機会とばかりにミンドレアに私と英語でおしゃべりすることで英会話練習をさせようと躍起。ミンドレアはどこ吹く風という按配だ。

自転車夫婦と一日目の夕食はサムギョプサルがメイン

意外に周到な事前準備と将来計画

 チョンヒの説明では、ミンドレアは競争激烈な携帯電話の開発設計という残業が多い仕事に疑問を抱くようになり、もっと自由に生きて広い世界を見てみたいと考えるようになった。チョンヒも医師会の事務には未練がなかった。まず二人で話し合って更にミンドレアの実家とも相談して、将来はミンドレアの故郷の慶州で実家の土地や建物を利用して外国人向けのゲストハウスを開業することを決断したとのこと。

 ゲストハウス開業の前にまずは世界を自由に見て回るため、二人の貯金を原資にして自転車世界一周を計画した。自転車と装備一式を買いそろえ、二人で自転車修理専門学校に3ヵ月通って修業したとのこと。自転車は米国のLong-Hauler,サドルは英国のBrooksなど全て有名ブランドの新品である。

 ミンドレアが二人の計画をインターネットで公表して賛同するサポーター企業も探してきたようである。更に二人の日々の行動をネットで公開して企業広告収入を得る工夫もしているようだ。

 二人が参考として私の海外放浪体験を聞きたいというので翌日お話しすることを約束して部屋に戻った。

自転車夫婦と一日目の夕食はサムギョプサルがメイン

⇒第12回に続く

  
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