地方を巡り普段着の韓国を探る
・期間:2014年8月30日~10月2日
・旅行費用:12万円
いきなり大型戦車の隊列が目と鼻の先で
轟音を響かせて通過
9月26日 ハビエルや自転車夫婦と別れて再び一人で走り出す。善山を過ぎると洛東江の川幅が広くなり流れもゆったりとしてきた。亀尾(クミ)のあたりで軍隊が河川敷に展開しているのが見えた。近づいてみると軍隊が演習をしているのであろうか河川敷に多数の大砲、兵員輸送車、軍用トラックや大きなテントが並んでいる。さらに近づくとどうも演習は終わったらしい。多数の民間人と兵隊が河川敷の仮設テントや芝生でピクニックをしているようだ。
どうも家族デーのようだ。兵士の家族を呼んでアトラクションがわりに午前中演習をやって、午後から軍が設けた仮設の屋台やテントで飲食を提供しているようだ。若い兵士を家族が囲んで賑やかに飲み食いしている。兵隊さんは田舎の農村の出身のような純朴な顔をしている。親御さんは息子が元気かどうか心配して駆け付けたのだろう。
私がソウルに度々出張していた25年くらい前はシゴキやイジメで自殺者が出るなど韓国の軍隊の問題点がしばしばTVニュースで流されていた。軍部はその反省から兵役期間中にこのような家族サービスデーを設けて理解活動をしているのだろうか。
日没前に家族は三々五々と帰っていった。軍隊の近くなら夜間の治安を気にせず安心して寝られると判断して、堤防の上にテントを設営。夜中に車両が移動する音がしていたが気にせずに眠っていた。明け方大きなディーゼルエンジンの音がしてガラガラと複数の車両が動いている様子なので何事かとテントの通気口から覗いて唖然。テントの脇を大型戦車が隊列を組んで砂埃を上げて通過していた。
「プデチゲ(部隊チゲ)ご馳走様です」
9月28日 前日公園のなかのキャンプ場にテントを設営。気持ちよく目覚めると付近のキャンパーは早くも火を起こして朝食の準備をしている。韓国のキャンプ場は大半が車にキャンピング用品を積んでやってくる家族連れである。友人家族どうしで来るので賑やかである。子供たちは朝からはしゃぎまわっている。