BMWではこのi3と上級モデルであるi8の試乗も行っていた。早速筆者も試乗に申し込んでみた。残念ながらi8は待ち時間が長かったためi3を選択したが、この車はサムスンとの提携モデルでもある。
未来のクルマの形を見せた
試乗車にはサムスンシステムは搭載されていなかったものの、デジタルコクピット、ナビスクリーンなど、どういう形でスマートホームにコマンドを送るのか、というアイデアは理解できた。小型車と言えども本革のバケットシート、コンソールなどのトリムにも高級感があるところはさすがにBMWだ。ステアリング部分のスイッチをドライブにするだけで車は簡単に始動する。
i3に試乗する筆者
走りは非常にスムーズだが、EV特有の重さはある。アクセルを離すとすぐに車が停止するのは、ガソリン車に慣れていると少しコントロールが難しい印象があるかもしれない。しかし小型車ながらトルクを感じさせ、加速もそれなりで市街地でもフリーウェイでも満足できる走りが楽しめるだろう。
今回のCESに出展していた自動車メーカーの中で、パーキングのみとは言え実際に自動運転システムを披露したことで、BMWが一歩先を行くメーカーだという印象は強まったのではないだろうか。未来的なデザインのBMWiの展示もあり、もっとも充実したデモンストレーションを行ったBMWは、来たるべき自動運転、IoTによる車と人との新しい関係を如実に体現して見せたと言える。
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