Wedge REPORT

2016年3月11日

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日タイ交流をアジアでの展開に

 相原氏は、今年2月、ネパールの震災後支援に参加した。これは、日本政府が推進している、スポーツを通じた国際貢献事業を行うスポーツ・フォー・トゥモローの取り組みで、サッカー、バレー、野球のコーチがスポーツを通して交流し、防災についても教えるという取り組みだった。相原氏は、ベガルタ仙台を退団後、18の国・地域でプレーし、『アジアの渡り鳥』と呼ばれる伊藤壇選手らとともに、5日間で1000人の子どもたちとサッカーをしてきた。

2015年4月に発生したネパールの大地震。8000人以上の方がなくなった震災後の支援として、Jリーグから依頼があり、ネパールの子どもたちに笑顔を届けるべく参加した

 「子どもたちにスポーツを楽しんで笑顔になってもらいながら、次に地震が起きた時に身を守る術を伝え、少しでもネパールの人たちの支援になればという思いから実施された企画でした。言葉は通じなかったけど、たくさんの子どもたちが笑顔を見せてくれました。最初あまり乗り気じゃなかった女の子たちも、『エンターテイメント性があって楽しかった』と言ってくれて嬉しかったですね」

 「今後については、基本的にはタイを中心にアジアで活動をしたいと思っています」と語る相原氏。2014年、指導しているマハメークろう学校サッカー部の子どもたちは、東京の大塚ろう学校と交流した。子どもたちにとっては、初めて乗る飛行機で、初めての海外。「ドリンクバーだけでびっくりするような子どもたち」が、3泊4日でサッカーを通した交流を日本の子どもたちと行った。そして、翌年には、日本からタイへ子どもたちが行き、継続的な交流となっている。

2014年から実施している日タイろう者サッカー交流。今後は、アジアに広がる交流にしていきたいという

 「今の日本とタイのろうの子どもたちのサッカー交流をアジアで展開していきたいんですよね。今ミャンマーとも話をしていて、その輪を広げていければいいな、と思っています」と語る。相原氏が子どもたちから愛されるのは、その厳しい言葉の裏にサッカーと子どもへの深い愛情があるからだということはすぐに分かる。「今年の8月には、タイからまた日本にろう学校の子どもたちが行く予定です。早いうちに色んな人と知り合って、経験を積んで、自信を持ってもらいたい。将来、自分をアピールできるようになって欲しいんです。彼らが個性を出すために、夢とか自信とか積極性を身に付けて欲しいし、障がいを気にせずに夢を語れる大人になって欲しいですね」

  
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