マスク氏は「今後もフィルターの改良を続け、より効果的なバイオデフェンスシステムを作る。フィルターの交換は簡単にできる。だからモデルXを長く所有すればするほど、ユーザーは危険から回避できる確率が高まる」と語っている。このモードについて「大袈裟すぎる、マスク氏特有の恐怖症(マスク氏はAIが人類にとって変わることに非常な恐怖心を抱いている、と言われる)」と揶揄する声もある。
しかし、PM2.5への対応など、中国市場では非常な関心を持って迎えられる可能性は高い。中国ではこのところオーストラリアから「ブリスベンの清浄な圧縮空気」の輸入が激増している、と言い、人々の大気汚染への恐怖心はその他の地域の比ではない。
中国市場で大きな売りになる
今後の関心は、このバイオモードがモデル3など安価な車にも対応できるかどうかだろう。マスク氏は「2018年には年産50万台を目指す」と発言、さらに「将来はモデル3よりさらに安価なEVを投入する」とまでしている。同じメーカーの車でありながら上級モデルとエントリーモデルで「安全面」にまで格差が生まれれば、批判の対象ともなりかねない。
特に中国市場を見据えた場合、バイオモードがモデル3でもオプション装備できる、というのは大きな売りになる。外はPM2.5で真っ黒でも車内の空気はいつもキレイ。かなりユニークではあるがマーケットによれば非常に魅力的なキャッチフレーズとなりそうだ。
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