2024年4月18日(木)

【五輪現地ルポ】リオデジャネイロはいま

2016年6月29日

 組織委員会としては、観客席に空席が目立つ大会にだけはしたくないだろう。

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 リオデジャネイロを取り巻く5つの懸念を説明してきたが、最後に、一つ付け加えたいことがある。

 リオはこれまでの先進国の他の開催都市に比べると、安定や安全にかけ、今回、「混乱の五輪」として人々の記憶に残るかもしれない。

リオデジャネイロの夜景。五輪期間中、訪れた人々は何を目撃するだろうか

 しかし、オリンピックのレガシー(遺産)は、子供たちに将来の種をまき、平和の祭典だからこそ、貧困や戦争に苦しむ人々に大きな希望をもたらす。

 ファベーラに住み、犯罪に手を染めるだけの暮らしだった子供たちに、スポーツの力で夢を与えることがどんなに素晴らしいことか、そして、そうした取り組みこそがひいては世界に波及し、平和の貢献につながることをかみしめるべきだ。

 こうした困難な時期だからこそ、世界中の人々が手を取り合って協力し、リオ五輪を成功に導くことが国際社会の責務なのである。特に次回開催国の日本の役割は大きいはずだ。リーダーシップを果たしてほしい。

  
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