WEDGE REPORT

2016年7月26日

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自国より日本の気象情報を信頼する韓国人

 国民の不信は天気予報にまで及んだ。微細塵と思われる濃霧が何日も続いてもテレビの天気予報は大気汚染レベルを「普通」だと繰り返していたからだ。政府が中国に気を使って「中国のせい」とも言えず、数値もちゃんと伝えてないという不信の声があちらこちらから上がった。

 政府(韓国気象庁)を不信する人たちが代わりに頼った情報源は「日本」だった。朝鮮半島と中国東北部の気象情報まで提供している日本気象協会のホームページ(tenki.jp)をみて情報を確認する人たちが増えたのだ。地図の上にPM2.5の分布を色で示している同サイトの情報は、日本語が分からない人でも利用できるという利便さが話題になり、韓国で流行るようになった。

 韓国の一般紙、東亜日報が6月1日に伝えた主婦たちの声を見てみよう。記事に登場する主婦は「韓国では微細塵の濃度が<普通>の日も、日本気象協会は<危険>と警告することが多く、そっちをもっと信頼している。中国発の微細塵が韓国に及ぼす影響が分かるので日本の資料の方が信頼できる」と語っている。(但し、これはPM2.5の環境基準が異なるためだ。日本は1日平均35μg/㎥以上の場合注意、警告が出されるが、韓国は50μg/㎥以上が基準である)

 健康と安全に敏感な主婦たちの過剰反応とも言えるかも知れないが、実は厳しい日本の安全基準と日本製品の安全性を信頼している韓国人は少なくない。実際インターネットショッピングモールで販売されている使い捨て用のマスクも「日本で売上No.1」「日本へ輸出する(韓国製)マスク」という文句で安全性をアピールすることが多い。日本でよく売れる商品、日本の輸入基準をクリアした商品というキャッチコピーは「信頼」の証だからだ。 

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