彼女の見解を整理すると以下の通り:『ジハードの規定はモハメッドやその後継者の時代には重要な意義があったであろう。イスラムを信仰する共同体が生存圏を確保するための異教徒との闘いという歴史的背景の下で。ジハードの規定を文字通り解釈すると21世紀の現代国際社会において無実の異教徒を無差別殺害することも正当化されてしまう。ジハードの規定は現代国際社会の現実を鑑みて削除するか現代的解釈をし直すべきである。』
まさに我が意を得たりである。カトリックですらローマ法王が“GLBTの権利”を認めるという議論をしているのである。各国・各派のイスラム指導者・法学者が集まって「ジハード」を現代解釈して“統一的現代解釈”として公開して過激集団の論拠を真っ向から否定するべきであると考える。
イスラム法の専門家の意見を是非聞いてみたい。
アグリジェントの神殿で再会した少女達は中台友好のシンボルか?
10月18日 世界文化遺産である古代ギリシア時代の遺跡“アグリジェントの神殿群”を見学していたら二人の少女に偶然にも再開した。昨晩アグリジェントの街の展望台でテントを設営しているときに出会った台湾と中国の少女達である。
一人は台湾の高雄出身、もう一人は中国の上海出身。二人とも今年大学を卒業したばかり、いわゆる卒業旅行である。台湾娘が上海に留学した時に同級生の紹介で二人は知り合ったという。積極的に中国と交流しようとする台湾娘に興味を抱いた。
というのも前年に地中海のサントリーニ島で出会った台湾の女性教師は大陸の中国人を見ると精神的圧力を感じるとして忌避していたし、次の韓国旅行で知り合った台湾女子は将来台湾が中国に併合されることを恐れてオーストラリアに移住する計画を立てていた。
私はこの二人の女性のケースを通じて台湾人は一般的に中国に対して警戒感を抱いていると考えていた。更にニュースなどでも「一つの中国」論に対して台湾国民が懐疑的であると報道されていたこともあり、この台湾娘に興味を持ったのである。
この二人の少女のような中台友好が台湾海峡の両岸で拡大してゆくのか後退していくのか今後台湾人に会うたびに予断を排して真意を聞き出したいと思った。
⇒第7回に続く
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