世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2016年12月15日

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 トランプ次期大統領は、主要国の首脳と電話会談を行い、主要人事に着手した段階で、11月17日に行われた安倍総理との会談が本格的な外交デビューとなりました。新政権の外交政策のニュアンスは、新国務長官のポストに誰が就くかに大きくかかっていますが、12月13日、エクソンモービル社CEOのティラーソン氏を正式に指名する旨、発表されました。全く未知数と言う他ありません。

 トランプ政権の核政策がどのようなものとなるかも未だ明らかではありません。しかし、トランプは10月13日の自身のツイッターで「ニューヨーク・タイムスがトランプはもっと多くの国が核兵器を入手すべきだと考えている、と書いた。なんと不誠実なのだろう。一度も言っていない」と述べるなど、選挙期間中の極端な発言が修正されつつあることが解ります。

 世界の安定のために米国とNATO諸国の協力関係が一定の役割を果たしていることに変わりはありませんので、トランプがNATO諸国の信頼を早めに獲得できることが重要です。

 北朝鮮の核・ミサイル開発問題がトランプの咄嗟の思いつきのような発想で解決出来る訳ではないので、日米韓の結束を維持しつつ中ロ両国の協力も取り付けて対応する他ありません。

イランとの核合意については?

 イランとの核合意については、この社説が指摘するとおり、トランプ政権がこれを破棄し、新たな合意を目指すことになっても、欧州諸国の協力は得られないでしょう。また、米国の核戦力更新計画は長期的視野の下で推進されている計画であり、新政権もこれを基本的に引き継ぐものと見るのが自然です。

 トランプとプーチンは気が合うように見えますが、プーチンは機を見るに敏ですから、油断をすれば隙を突かれる可能性があります。両首脳の波長が合うというだけで米ロ関係がうまくいく保証はありません。

  
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