小川大介です。2017年も2月半ばとなり、春の訪れが少しずつ意識されるようになってきました。
この2月という月は、中学入試、高校入試、大学入試の話題が集中する月であり、中学受験塾の新年度が開始される月でもあるため、「学力」や「成功」といったことが強く意識される月だと思います。
私が代表を務める個別指導教室SS-1でも、今年も数々のドラマが見られました。教室の講師たちはいま、余韻と感慨にふけりながらも、新たなご相談者を前に気持ちを引き締め直しているところです。
育つのは本人自身
そうした教室の様子を見ていると、親子で力を合わせて困難を乗り越え合格をつかんだ、ご家庭の努力の積み重ねを尊く感じると同時に、改めて思うのは、「やるのは本人」ということです。
部下を育てるにも、子どもを育てるにも、教える側がいくら力を注ぎ込んだとしても、「育つのは本人自身だ」という真理がくつがえることはありません。
受験でも、仕事でも、本番の舞台に上がるのは本人自身であり、発揮するのも本人の力と経験です。
育てることに熱が入ると、つい勘違いをしてしまうのですが、人が育つのは教える人が何かを与えたからではありません。パソコンなら新しいソフトをインストールすればすぐに新機能が使えます。メモリを増設すればすぐにパワーアップします。
でも人はそんなわけにはいきません。新しいスキルが使えるようになるにも、思考力や突破力がパワーアップするにも、すべては本人の取り組みが決めることです。教え導く側が出来ることは、きっかけを与えること、方向付けを手伝うこと、支えること、など間接的な関わりでしかありません。
親が見ていい本だと思ったからといって、新しい参考書や問題集を次々に買い与えたとしても、それだけで子どもの力が上がることはありえません。本人がその本を気に入って、集中力を発揮しながら学習して、得た知識や力を使ってみて初めて成果が生まれます。