2022年8月12日(金)

障害と共に生きる~社会で活躍するチャレンジド

2017年5月26日

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初瀬:後年日本に住みたいと思うようになったのは、旅行で日本を訪れたときの良い印象が残っていたからかもしれませんね。

グリズデイル:高校時代の日本語クラスの先生はとても優しくて、日本のアニメやドラマを通して、日本の文化をたくさん教えてくれました。それで興味を持っていたところ、先ほどの駅員さんたちのような親切に出会ったり、おもてなしを受けたり、いろいろな体験をしているうちに、日本愛が深まっていきました。

初瀬:日本人として嬉しいです。その1カ月間の旅行体験を通じて、日本は住みやすいと感じられたわけですね。

 私も障害者ですが、欧米社会なら福祉が進んでいるから、我々障害者であっても、もっと活躍できるんじゃないか、もっとチャンスがあるんじゃないかという憧れのようなものを感じています。

 カナダと日本の福祉の違いなどや、日本で生活して実際に感じていることをお聞かせ下さい。

 

グリズデイル:どちらの国で生活するにしても良い面と悪い面と両面あります。

 カナダでは車がなければ生活できません。トロントとかバンクーバーであればバスでなんとか移動できますが、地下鉄は広すぎるのとエレベーターがあっても駅員さんは対応してくれません。日本の駅ではスロープを出してくれたり、降りる駅の駅員さんたちも親切に対応してくれます。

 もしかするとカナダでも同じサービスがあるんじゃないかと思って、帰ったときに地下鉄で駅員さんに声を掛けてみたところ、「なるべくギャップ(段差)のないところを探しなさい」と言われて自分で探したり、「降りたい駅でギャップがあったらどうしたらいいですか」と聞いたら、「もっと先の駅に行ってから戻ってくればいい」と返ってきて、がっかりした経験があります。

 他の国でも同様に、設備は良くても人的なサービスがなくて困ったことがあります。

 ですが、トロントのバスはバリアフリーで自動でスロープが出てきますので、車椅子にはとても便利で利用しやすいです。

 違いはたくさんありますが、カナダは雪が大変です。車椅子の障害者が動けなくなって、雪に埋まって、誰にも見つけてもらえなくて亡くなってしまうこともあります。

 違いは様々ありますが、電動車椅子で生活するには日本はとても住みやすいと感じました。

 それに日本の「だれでもトイレ」は本当に助かります。カナダにはない素晴らしい設備です。

初瀬:体験を通じ、福祉の面だけでなく環境面でも日本が住みやすいと感じていらっしゃる。そう言っていただけると嬉しいです。

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