女性アイドルを喜び組化させる秋元康の物語は2018年も続いている。
「この歌詞をおじさんが書いてると思うときつい」
以前ツイッター上で、とあるユーザーがこんな指摘をしていた。
「Youtubeで懐メロは絶賛コメントが多いんだけど、おニャン子クラブの『セーラー服を脱がさないで』だけはドン引きしている人が多い」
詳細は忘れてしまったのだが、こんな内容で、割と多く拡散されていたと思う。確かに、数百万回再生されている「セーラー服を脱がさないで」の動画には、懐かしむ声もあるものの、「この歌詞をおじさんが書いてると思うときつい」「歌詞がひどい。今じゃ有り得ない」「下品でやだ」などのコメントが並んでいる。
平成生まれで知っている人は少ないのかもしれないが、その昔「ニャンニャンする」といえば性的な行為を意味する動詞だった。名うてのプロデューサーから「おニャン子」と名付けられ、「セーラー服を脱がさないで」「嫌よダメよこんなところじゃ」と歌わされる女性集団。現代から振り返ってみると、存在自体が男性社会の中での“喜び組”だったように見える。そんなアイドルが、男性からだけでなく女性からも支持を集めていた。
さて2018年。同じプロデューサー、同じ作詞者による新曲が物議をかもしている。AKB48の「Teacher Teacher」である。教師に憧れを抱き、戸惑う教師を自分から誘って「teacher teacher」と繰り返し歌う曲である。この曲でセンターを務めるメンバーは16歳だそうだ。
世の中に発表された曲について個人が批判を含めた感想を口にするのは表現規制などではなくむしろ言論の自由なので存分に言うが、まあとても気持ち悪い。念のために言うが、歌っているアイドルたちがではなく、これを現役の学生もいるメンバーに歌わせるプロデューサーが、である。