3年間続けて、出展社が5割変わる
CEATEC JAPAN実施協議会の鹿野清エグゼクティブプロデューサーは、「以前のように、年末に向けた各社の最新テレビや、最新のオーディオが展示されなくなったことに対する来場者の不満の声は聞いている。主催者としては、こうした動きもしっかり捉える必要がある。そして、3年間続けて、出展社が5割も変わり、来場者も3分の1ずつ変わった。これからも、この新陳代謝を繰り返し続けていていいのかということも自問自答している」とする。
だが、そうした不満があることを踏まえながら、鹿野エグゼクティブプロデューサーは次のようにも語る。
「CEATEC JAPANは、新たな展示会へと舵を切り、意味のある変化にトライをしている。新たなCEATEC JAPANの形で、日本の産業界に貢献していきたい」
今年の開催テーマは、昨年と同じ、「つながる社会、共創する未来」とした。あえてテーマを変えなかったのは、新たな方向性にブレがないことを示すものといえるだろう。
IoTと共創をテーマとする総合展示会となったCEATEC JAPAN。来年は20年目の節目を迎える。変化の兆しと成果は少しずつ生まれているが、合格点といえる段階には届いていない。そして、残念ながら、来場者と出展企業も、CEATEC JAPANの狙いを正確に理解しているとは言い難い。
「脱・家電見本市」の着地点は、3年目を迎えた今年も、まだ模索段階にある。
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