2022年8月15日(月)

定年バックパッカー海外放浪記

2019年3月31日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年、横浜生まれ。神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

“強制給餌”、女性活動家に対する監獄での残酷な処置

 承前。ロンドン市博物館の婦人参政権運動(Suffragette)のコーナーを更に進むと絵日記が展示されていた。女性が刑務所で拷問を受けているような惨たらしいスケッチが描かれている。
オリーブ・ワー二―(1890~1947)という婦人参政権運動家は1911~1914年の間に7回投獄されている。この絵日記は“獄中絵日記”だったのだ。

 刑務所の拷問のようなスケッチの解説は以下のようであった:

 当時獄中の女性活動家はしばしばハンガーストライキで抵抗した。当局はハンガーストライキにより獄中死して婦人社会政治連盟への同情世論が広がることを恐れた。そのため筒状の給餌器で女性活動家の喉から胃袋に強制的に流動食を流し込んだのである。フォアグラを採るためにアヒルに餌を与えるのと同じ方法である。ちなみにパンクハースト夫人は生涯に10回もハンガーストライキをしたという。

“猫とねずみ法”(Cat and Mouse Act)ってどんな法律?

 女性活動家のハンガーストライキはそれでも粘り強く継続されたようだ。展示によると1913年に議会で刑務所規則改正法が成立している。健康を害した受刑者を一時的に釈放して健康が回復したら再び収監する(Temporary Discharge for Illness-Health )という制度である。

 この法改正は当局者や政治家がハンガーストライキをそれほど警戒していたという証左であろう。

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