2024年12月22日(日)

家電口論

2019年8月10日

 梅雨明けが例年より2週間遅れましたが、梅雨開けると猛暑三昧。朝8時でも、外に出たくないほどの日差しと気温です。しかも夜も暑い。特に東京はアスファルトジャングル。容易に気温は下がりません。寝るときもエアコンが必需品です。

 そんな中、編集者から、夜寝るとき、エアコンは「ドライ」がいいのか、それとも「冷房」にすべきかという質問を受けました。睡眠の時のエアコンのあり方を考えたいと思います。

(scyther5/gettyimages)

「ドライ」と「冷房」、どこが違うのか?

 「ドライ」というのは除湿のことです。基本「温度をキープ」しながら、「湿度を下げる」機能のことを言います。そして「冷房」は、基本「温度を下げる」機能です。ただややこしいのは、冷房はそのメカニズム上、除湿を伴うのです。

 皆さんもご存じの通り、冷房は熱交換により、室内の熱を外に出します。そして、冷えた室内の熱交換器が空気を急激に冷やします。その時、冷たいコップを室内放置すると水滴が付くように、空気中の水分を液化させます。つまり、水が出てくるわけです。エアコンに排水のためのドレンホースが付いているのはこのためです。水を外に捨てるためです。室内の空気中の水分が減るわけですから、「除湿」です。

 では、「ドライ」の時は何をしているのでしょうか?

 実は、「冷房」と同じです。しかしながら「除湿」は、基本温度一定で湿度を下げる機能です。このため、除湿の場合は、きわめて弱い冷房で除湿します。これが「弱冷房除湿」と呼ばれる方法です。この方法だと、温度は少し下がります。除湿で肌寒くなる原因の1つです。

 また、愚直に温度を一定にする方法もあります。排出空気をヒーターで暖めてから出す方法です。「再熱除湿」と呼ばれる方法です。

 電気代は、弱冷房除湿、冷房、再熱除湿の順にかかります。

人間は結構な発熱体

 さて、就寝時を考えてみましょう。8畳の部屋にベッドを入れて寝るとします。冬、人が部屋にいると、部屋が温んだ状態になるのは皆さん経験があると思いますが、人は結構な発熱体なのです。

 確かに、低湿だと体感温度は、低くなります。気温:28℃、風速:0m/secの場合、湿度:80%で体感温度:27.5℃、湿度:50%で体感温度:25.3℃になります。が、睡眠時間を、8時間とすると、その間に人の体温により、気温は必ず上がりますので、ドライは段々寝苦しくなってきます。

 このため「冷房」の方が、お勧めです。

 寝ている時ですので、運転は「自動」。(「睡眠」モードがあるなら睡眠)最近のエアコンは運転プログラムが進化していますので、人の手で「強」だ「弱」だとするより、温度設定して「自動運転」がいいです。また、その方が電気代も掛かりません。


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