次は野球だ。ラグビー、バレーボールのワールドカップが日本国内で、そして世界陸上もカタール・ドーハで開催されている中、日の丸を背負うアスリートたちの活躍に酔いしれている人は多いだろう。11月3日からは2020年東京五輪の予選を兼ねる野球の国際大会「第2回プレミア12」(主催・WBSC=世界野球ソフトボール連盟)も行われる。
すでに開催国として東京五輪出場権を得ている日本代表・侍ジャパン(WBSC世界ランキング1位)も参加し、10月1日にメンバーが発表される予定だ。同月22日から宮崎、28日からは沖縄で強化合宿に臨み、カナダ(世界10位)との強化試合2連戦(31日、11月1日・沖縄セルラースタジアム那覇)で本番前の総仕上げを行うことも発表済み。3大会ぶりに野球が種目として復活する五輪のホスト国だけに、このプレ大会で侍ジャパンは是が非でも負けるわけにはいかない。
その一方、お隣の国も同大会での結果を至上命題として追い求めている。韓国(世界3位)だ。4年前に行われた第1回大会のディフェンディングチャンピオン。V2を大目標としているのは言うまでもないが、まず最低でもクリアすべきハードルとして東京五輪の出場権を得ることは絶対条件。そのために同大会でアジア/オセアニア大陸枠での残り1枠をかけ、チャイニーズタイペイ(世界4位)、オーストラリア(世界7位)よりも上位になる必要があり、参加国全体の中でも6位以上にならねばならない。
キューバ(世界5位)、オーストラリア、カナダと同組になったグループCのオープニングラウンド突破に韓国国内からは楽観論も聞こえている。ただ韓国代表のトップチームは直近の大会の第4回WBC(ワールドベースボールクラシック)で同国として初の予選敗退を喫した屈辱を味わっているだけに油断はできない。そうした背景もあり、韓国代表側は総力を結集して同大会に臨む腹積もりだ。
反日がらみで〝政治介入〟
ちなみに次のプレミア12で韓国代表が理想として掲げるシナリオはV2での東京五輪の出場権獲得を果たし、さらには「日本潰し」も同時に成し遂げることだという。強力に後押ししているのは韓国政府、つまり文在寅政権だ。
過去最悪の状況となっている日韓関係にも韓国・文大統領はどこ吹く風とばかり、反日政策に対して手を緩める様子は今も見られない。その一連の流れとして文政権は今年のプレミアに臨む野球の韓国代表にも実は密かに反日がらみで〝政治介入〟しているという情報がNPB(日本野球機構)やKBO(韓国野球委員会)の内部でも飛び交っている。
その情報を整理すると、文政権側は今年のプレミア12で韓国代表が大会連覇で東京五輪出場権を得た上に日本攻略も果たした場合、多額の報奨金を用意する方針を固め、義務のある代表メンバーの兵役免除までも考慮する可能性があるという。
同大会オープニングラウンドで韓国はグループC、日本はグループBに分かれており、互いに上位2チームになればスーパーラウンドに進出して両国の対戦が実現する。スーパーラウンドの開催地は日本。相手のホームグラウンドで侍ジャパンを打ち砕いて日本中を落胆させ、対照的に反日ムード一色の自国民を大いに喜ばせれば、国全体の高揚につながると踏んでいるようだ。