最後は超難関、1日16時間歩く超強行軍
4日目は4時間歩いて4700Mでキャンプ。ここまではハイキング気分。
午後5時前に夕食。ガイドの指示で無理矢理腹一杯詰め込む。頂上まで登りきるエネルギーを蓄えるために炭水化物中心の料理である。周囲はまだ明るいが、夕刻6時前に登頂するときの服装を着込んで寝袋に潜り込む。寒さ対策のため防寒着を着たまま寝るのである。
少しウトウトしたと思ったら午後11時前である。11時起床。コックが用意した朝食(?)を食べて零時過ぎに出発。風除けのため雨合羽の上下を着用。周囲は暗く雲が多く星空が少し見える程度。風はほとんど感じないが、たまに風が吹くと凍えるように冷たい。
5日目。こうして零時過ぎから8時間近くかけて5895Mの頂上までひたすら雪交じりの急斜面を息が上がらないペースでゆっくりゆっくりと登る。とにかく寒いし、フェイスマスクの吐息でゴーグルは曇るし、難易度が急上昇。視界に入るのはヘッドライトで照らされた数メートル四方だけである。
6時前から次第に夜が明けてきて周囲が見えてくる。雲海が眼下に広がっている。8時前に日が昇り山頂に到着。小休止。雲海が消えてサバンナの下界が遠く見える。登頂成功の感慨に耽る余裕もなく下山の支度。
その後は4700Mの最終キャンプ地まで2時間半くらいで大急ぎで下る。途中の長いガレ場では登山道を無視して最短距離を小走りに駆け下りる。
こうして10時半頃に4700Mのキャンプ地に到着。テントで1時間半仮眠。昼食を食べたらすぐに出発。6時間下り坂を歩いて日暮れ前に3700Mのボロンゴ・ハットのキャンプ地へ辿り着くという強行軍。なんと5日目は合計16時間も歩く!
6日目。朝から8時間かけて1800Mのマランゲ登山口までひたすら下る。同行の2人はサブガイドの案内で大きな石がゴロゴロしている沢を延々と下りてきたという。
ちなみにオジサンは4日目の早めの夕食を無理して詰め込んで胃がおかしくなり、5日目の下山あたりから不調。ガイドのナセリ君と相談したら体調不良や怪我人のために無料の救助用ジープがマランゲ登山口まで毎日運航しているとのこと。
それで6日目はナセリ君と一緒に救助用ジープでキャンプ地からマランゲ登山口まで下りたのでキリマンジャロ登頂をやり遂げたと大っぴらに自慢できない。