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2020年2月6日

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中西 享 (なかにし・とおる)

経済ジャーナリスト

1948年岡山県生まれ。72年共同通信社に入社。88年から91年までニューヨーク特派員、経済分野を取材し、編集委員を経て2010年に退社。現在は経済ジャーナリスト。著書は「ジャパンマネーの奔流―ニューヨーク・東京・ロンドンの24時間」(1987年、ダイヤモンド社)、「日本買い 外資は何を狙っているか」(2005年、PHP研究所)など。

熱気がなくなった説明会

 中央官庁に就職すれば国政の中核を担い、自分の能力を発揮できると夢を抱いていた東大生もこれでは「霞が関」に就職しても将来希望が持てないと思うかもしれない。

 しかも最近はグローバル化の影響もあって民間企業の待遇が良くなっている。給料面だけでなく残業時間などすべての職場環境が恵まれている外資系、大手商社、コンサルタントなどにどうしても目移りするのではないか。最近の学生は、これまでリポートしてきたような長時間労働で待遇の低い「ブラック」職場に対しては、敏感に拒絶反応を示すという。

 某省の東大卒採用担当者は、昨年行った東大学生への説明会で、10年前に自分が肌で感じたような熱気が感じられなかったと嘆いていた。

 10年前の説明会では「国家公務員になれるのかな」という期待が膨らむ熱気が会場に充満していたという。ところがこの採用担当者が司会をした説明会では、キャリア志望の強い学生はいたが、それは参加者の一部で、かなりの学生は「のぞいてみてみようか」という程度で、会場から伝わって来る「東大卒だから国家公務員になろう」というエネルギーは乏しかったようだ。

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