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2020年2月6日

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中西 享 (なかにし・とおる)

経済ジャーナリスト

1948年岡山県生まれ。72年共同通信社に入社。88年から91年までニューヨーク特派員、経済分野を取材し、編集委員を経て2010年に退社。現在は経済ジャーナリスト。著書は「ジャパンマネーの奔流―ニューヨーク・東京・ロンドンの24時間」(1987年、ダイヤモンド社)、「日本買い 外資は何を狙っているか」(2005年、PHP研究所)など。

 中央官庁のキャリア職を目指す国家公務員総合職試験の志願者数が減少傾向の中で、これまで国家公務員志向の強かった東京大学卒業生の合格者数が激減、大学別では首位を維持してはいるものの、東大生の「キャリア職離れ」が浮き彫りになっている。ただし、「霞が関」の中央官庁に内定した大学をみると、東大卒がしっかりと「指定席」を確保しており、採用する役所側は依然として「東大ブランド」を重視しているようだ。

(mizoula/gettyimages)

首位だが17%に落ち込む

 人事院が明らかにしたところによると、2019年度試験の東大生(大学院生も含む)の合格者数は、全体の1798人中で307人で、東大の比率は17.0%と過去最低のレベルだ。

 ちなみに2位は京都大学の126人、3位は早稲田大学の97人、4位は北海道大学の81人、5位は東北大学と慶應義塾大学で75人、7位は九州大学の66人、8位は中央大学の59人、9位は大阪大学の58人の順。毎年度2位は京大で、その後は早稲田、慶応、地方国立大学が続いている。

 過去を振り返ってみると、18年度は合格者数1797人の中で東大卒は329人で比率は18.3%。しかし、2010年度でみると428人で32.5%、06年度でみると457人で28.7%、2000年度では392人で31.9%とほぼ3人に1人が東大卒だった。

 中でも2010年度ごろまでは東大法学部卒がキャリア職の試験に合格するのが当たり前だった。だが、同年度以降ごろから、東大卒合格者の比率がじりじりと下がり、代わりに私立大学、地方大学が増える傾向になっている。

 ではなぜ、東大生の国家公務員試験離れが起きているのか。東京大学に問い合わせてみたが、「大学としてコメントすることはない」という返事だった。

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