海野素央の Love Trumps Hate

2020年2月21日

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海野素央 (うんの・もとお)

明治大学教授 心理学博士

明治大学政治経済学部教授。心理学博士。アメリカン大学(ワシントンDC)異文化マネジメント客員研究員(08年~10年、12年~13年)。専門は異文化間コミュニケーション論、異文化マネジメント論。08年と12年米大統領選挙で研究の一環として日本人で初めてオバマ陣営にボランティアの草の根運動員として参加。激戦州南部バージニア州などで4200軒の戸別訪問を実施。10年、14年及び18年中間選挙において米下院外交委員会に所属するコノリー議員の選挙運動に加わる。16年米大統領選挙ではクリントン陣営に入る。中西部オハイオ州、ミシガン州並びに東部ペンシルべニア州など11州で3300軒の戸別訪問を行う。20年民主党大統領候補指名争いではバイデン・サンダース両陣営で戸別訪問を実施。南部サウスカロライナ州などで黒人の多い地域を回る。著書に「オバマ再選の内幕」(同友館)など多数。

「人生はタダではない」

「トランプは永遠に(Forever)」の看板(筆者撮影@西部アリゾナ州フェニックス)

 

 トラック運転手をしている高卒の白人男性ジェフさんは西部カリフォルニア州から集会に参加しました。54歳のジェフさんは、サンダース上院議員を次のように批判しました。

 「サンダースは社会主義者です。人生はタダではありません。彼は教育費もダダ。医療保険もタダだと言っています。彼の政策は非現実的です」

 サンドラさんと同様、ジェフさんもトランプ大統領にとってブルームバーグ氏の資金力は要注意だという見解を示しました。そのうえで、ジェフさんは次のように述べました。

 「民主党主流派は前回の予備選挙でサンダースが大統領候補にならないように阻止をしました。今回もサンダースは民主党候補になれないかもしれません。仮にブルームバーグが民主党候補に選ばれたら、本選でサンダースは無所属で立候補すればいいのです。そうなれば、民主党の票が割れ、トランプに有利に働きます。私はネットを通じて匿名でサンダースに無所属で立候補するように促すかもしれません」

 ジェフさんはサンダース上院議員の動向に注目していました。

熱狂的な支持者に指をさすトランプ米大統領(筆者撮影@西部アリゾナ州フェニックス)

ミレニアム世代とアフリカ系のトランプ支持者

 ミレニアム世代はサンダース支持者が圧倒的に多いですが、トランプ集会に参加した23歳のケイトリンさんは反サンダースでした。その理由を尋ねると、彼女はこう説明しました。

 「サンダースはトップ1%に罰を与えようとしています。トップ1%は成功者です。成功者を罰するべきではありません」

 周知の通りトランプ集会は白人が多数派ですが、23歳の息子と集会に参加したロブさんはアフリカ系です。上で紹介したトランプ支持者と同様、ロブさんもサンダース上院議員に対して強い拒否反応を示しました。

 「もしサンダースが民主党候補になったら、AOC(アレクサンドリア・オカシオ・コルテス下院議員)を副大統領候補にしてしまいます。そうなったら米国は完全に社会主義です。サンダースが死んだら、AOCが大統領ですよ。とても恐ろしいです」

 ロブさんは大きな目を丸くして語っていました。トランプ大統領はこの日の集会においても、「米国は決して社会主義にはならない」と支持者に語気を強めて語り、拍手喝采を浴びていました。

  
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