2カ月近い外出禁止令の継続はもう限界
最後に「外出禁止疲れ」だ。
当初3月末くらいまでは、町は外出禁止令を守り人もほとんどおらず、警察も厳しく取り締まっていたのだが、4月に入ったあたりから「緩み」が感じられるようになった。
週に1度の食料品の調達時、当初車は一台も道を走っていないので悠々と道路を歩いていたのだが、今ではもうスクーターも車も数は少ないとはいえ切れ目なく走っている。警察もそれを取り締まるそぶりを見せない。マスクも着用が義務なのだが、息苦しいからか皆スーパーに入るとマスクを外して会話している。近所の公園では井戸端会議を再開するグループも出てきている。
アクティブでお話好きのインド人にとって2カ月近い外出禁止令の継続はもう限界に達しているのかもしれない。
このような状況が続けば「ロックダウンで経済はガタガタ、でも患者は減らない」という最悪の事態にもなりかねない。次のロックダウン期限である5月3日までに、雇用維持に対する補償など何か政府によるもう一つ抜本的な措置が必要なステージにインドはすでに入ったようだ。
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