インド経済を読む

2019年11月15日

»著者プロフィール
閉じる

野瀬大樹 (のせ・ひろき)

公認会計士・税理士

大手監査法人にて、株式公開支援業務・法定監査業務・内部統制構築業務などに関わったのちに独立し、野瀬公認会計士事務所を設立。インドのニューデリーに、日本企業のインド進出を支援するNAC Nose India Pvt. Ltd.を設立し、代表に就任。日本インドの双方より、日系企業へのコンサルティング業務を行っている。近著に『お金儲けは「インド式」に学べ!』(ビジネス社)がある。

[著書]
スモッグに覆われたニューデリー市内(AP/AFLO)

 インド最大のお祭り「ディワリ」も終わり最初の週末となった11月2日と3日、インド北部のニューデリーは真っ白な霧に覆われた。

 都市の大気汚染の酷さを測る指標としてアメリカ式の大気質指数「AQI」があり、この数値が高ければ高いほど大気汚染の状況は悪いとされる。例えばこの数値が100を超えると健康に影響があると言われ、日本でもこの数字が70を超えると積極的には屋外に出ることは控えたほうが良いと言う人もいる。

 このAQIの数値が、11月2日3日の両日はニューデリーでなんと999。測定可能な数字が999までだったので実際の数値はもっと高かったと推測され、当然だがこれは測定されている世界の主要都市の中でもぶっちぎりの1位になる。

 インドの日本大使館からはインド在住日本人に向けて注意喚起の情報が緊急発表され、特に子どもや妊婦の人は不要不急の外出を控えるように、基準を満たすマスクを着用するように、空気清浄機を使用するように、家の窓は開けないように…などの通達が出された。

 子どもの健康への影響を恐れて、家族帯同での駐在だった人が単身での駐在への変更を検討しているという話も複数現地では聞く。

 私は、3日にどうしても仕事で外出しなければいけなかったのだが、デリーからグルガオンに出る幹線道路からニューデリーの町を眺めても一面の霧。しかもその霧はかすかに硫黄のような匂いがして、鼻もムズムズするような状況となった。

 今年の7月8月は「今年のニューデリーの大気汚染は去年の半分以下の水準」と言われており、空気清浄機を販売する家電量販店の担当者の人も困っていたくらいなのだが、例年通りディワリを境に状況は急速に悪化、一転して「ここ5年で最悪の大気汚染」だと言われるまでになってしまった。

関連記事

新着記事

»もっと見る