2022年6月30日(木)

海野素央の Democracy, Unity And Human Rights

2020年7月23日

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海野素央 (うんの・もとお)

明治大学教授 心理学博士

明治大学政治経済学部教授。心理学博士。アメリカン大学(ワシントンDC)異文化マネジメント客員研究員(08年~10年、12年~13年)。専門は異文化間コミュニケーション論、異文化マネジメント論。08年と12年米大統領選挙で研究の一環として日本人で初めてオバマ陣営にボランティアの草の根運動員として参加。激戦州南部バージニア州などで4200軒の戸別訪問を実施。10年、14年及び18年中間選挙において米下院外交委員会に所属するコノリー議員の選挙運動に加わる。16年米大統領選挙ではクリントン陣営に入る。中西部オハイオ州、ミシガン州並びに東部ペンシルべニア州など11州で3300軒の戸別訪問を行う。20年民主党大統領候補指名争いではバイデン・サンダース両陣営で戸別訪問を実施。南部サウスカロライナ州などで黒人の多い地域を回る。著書に「オバマ再選の内幕」(同友館)など多数。

ウソが混在したトランプのTV広告

 トランプ陣営はバイデン陣営よりも多くのTV広告費をつぎ込んでいるのにもかかわらず、それが支持率に反映されていません。米ワシントン・ポスト紙とABCニュースの共同世論調査(20年7月12~15日実施)によれば、登録した有権者の55%がバイデン支持、40%がトランプ支持で、バイデン氏がトランプ大統領を15ポイントもリードしています。

 トランプ大統領はバイデン前副大統領が警察予算削減に賛成の立場をとっているという内容のTV広告を流しています。しかし、バイデン氏は反対の立場をとっており、トランプ氏の主張は事実ではありません。トランプ氏はウソが混在したネガティブな広告を打っているのです。

 各種世論調査をみると、米国民の最大の関心事は新型コロナ感染拡大です。上で紹介したワシントン・ポスト紙とABCニュースの共同世論調査が、「たとえ経済が打撃を受けてもコロナ感染拡大を制御するべきか。あるいはコロナ感染が拡大しても経済再開を優先するべきか」と尋ねたところ、63%が経済再開よりもコロナ感染拡大を制御するべきだと回答しました。5月18日に発表した同調査の結果と比べると、「コロナ対応」優先派が6ポイント上昇しています。

 トランプ大統領はコロナ感染拡大を制御するための具体策を提示した解決型のポジティブなTV広告を打たない限り、広告費の効果は出ないでしょう。

  
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