7月27日開幕のロンドンオリンピック。今大会でも新たなヒーローやヒロインが誕生し、熱いドラマが生まれることだろう。しかし、そんなアスリートたちにも恐らく底知れぬ辛抱の時があり、それを乗り越えられたからこそ、この輝かしい日を迎えることができたに違いない。
トップアスリートたちの転機となった“負け”に焦点を当てて取材を続けてきた大元よしき氏が『あの負けがあってこそ』(小社刊)を上梓した。大元氏に取材当時を振り返っていただきながら、本書誕生までをうかがった。
――大元さんご自身が様々なスポーツ経験をお持ちと伺いましたが、具体的に教えていただけますか?
大元よしき氏(以下大元氏):私は小さい頃から、剣道、ハンドボール、ラグビー、弓道など様々なスポーツをやっていて、ラグビーに至っては高校から社会人まで17年やっていました!
ちなみに、私が小さかった昭和40年代は「スポーツ根性もの」が非常に流行っていて、“タイガーマスク”に憧れていましたね(笑)
――本当に多種目ですね。スポーツ少年だった大元さん、オリンピックの思い出はありますか?
大元氏:私の少年時代は、日本がオリンピックで沢山のメダルを獲得して、とにかく日本は強いんだという印象でした。
特に記憶に残っているのが、札幌オリンピックで金メダルを獲ったスキージャンプの笠谷選手。小学校2年生の時でした、本当にかっこよかったですね。日本での開催ということもあり、毎日その話題で持ちきりでした。
あとは、全日本女子バレーボールの吉原知子さんの復活劇! 夜叉のような顔で、一時低迷していた女子バレーボールを復活させた彼女は本当にすごいと思いました。吉原さん自身も、「私の顔怖い」って言っていました(笑)