2024年4月24日(水)

海野素央の Democracy, Unity And Human Rights

2020年10月28日

米連邦最高裁の判決

 上で紹介したクイニピアック大学が実施した世論調査によれば、「あなたが支持する候補が11月の大統領選挙で敗れたら、結果は合法であると考えますか。それともいかさまであると考えますか」という質問に対して、38%の共和党支持者が「合法」と回答したのに対して、40%が「いかさま」と答えました。

 トランプ大統領が「郵便投票で不正があった」と主張し、「連邦最高裁決着」に持ち込んだ場合、4割の共和党支持者は同大統領の行動を支持するということです。従って、同大統領は法廷闘争に躊躇しないでしょう。

 米議会上院は10月26日(現地時間)、エイミー・バレット氏を最高裁判事に承認しました。その結果、米連邦最高裁はリベラル派3人、保守派6人になりました。「浮動票」のジョン・ロバーツ首席判事が、リベラル派と同じ行動をとっても、トランプ大統領は「5対4」で勝利できると計算しているフシがあります。

 ただ、トランプ大統領が指名したニール・ゴーサッチ判事は同大統領の意に反し、雇用主側からゲイ、レスビアン、バイセクチュアル、トランスジェンダー(LGBT)の権利を守る判決を下しました。仮に米連邦最高裁決着になった場合、ロバーツ・ゴーサッチ両判事の判決が、20年米大統領選挙の結果を決めることになるかもしれません。

  
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