World Energy Watch

2021年1月13日

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停電を避けるために必要な電源の多様化

 2014年米国東部を寒波が襲った際には、天然ガスの需要が急増し発電所に十分な天然ガスが供給されず、天然ガス火力の稼働率が大きく低下した。さらには、あまりの低温により一部の石炭火力発電所では石炭が凍り付き給炭ができなくなった。この時には原子力発電所がフルに稼働し停電を避けることができた。18年1月の米北東部への寒波来襲では冬の嵐により風力、太陽光からの発電量が急減し石炭火力の稼働率を上げることで凌いだ。米エネルギー省は、これらの経験から電源多様化の必要性を改めて認識することになったとしている。

 日本でも原子力を含めた電源の多様化の必要性は同じだ。二酸化炭素を排出しない再エネ設備は温暖化対策には重要だが、需要に応じ発電できない大きな欠点がある。価格競争力のある蓄電池などが開発されるまで、再エネ運用をバックアップする火力発電は必要だし、その中でも天然ガス、石炭と適正な比率が燃料供給面からは重要だ。また、低稼働率の発電設備も維持しておかなければ、悪天候の需要増には対処できない。再エネで脱石炭火力という単純な話ではない。

 2050年温室効果ガス純排出量ゼロに先立ち、電源の非炭素化は重要な課題だが、電力の安定供給が大前提だ。安定供給を維持しつつ電源の非炭素化をどう進めれば良いのか。難しい課題に直面している。

  
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