Wedge REPORT

2021年1月18日

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 言語道断だ。千葉ロッテマリーンズの清田育宏外野手に2度目の不倫が発覚。昨年9月末からの札幌遠征中に不倫相手の女性と連日会食に繰り出して不貞行為に及んでいたことなど、これまでの蛮行について8日発売の写真週刊誌「FRIDAY」によって詳細に報じられた。新型コロナウイルス感染防止のため球団側から部外者との会食を禁じられ、日々の行動記録の報告が義務付けられていたにもかかわらず、女性との密会を隠蔽した挙句に虚偽の説明をしていた。

(metamorworks/gettyimages)

 問題なのは清田が新型コロナウイルスに感染しながらも不倫発覚を恐れ、自らの行動を隠蔽していたことだ。札幌遠征を終えた後の10月上旬にロッテでは一軍の8選手を含む計14人が新型コロナウイルスに集団感染し、この中で清田も陽性と判定されていた。同誌によれば、清田はその女性に密会事実の口止めだけでなく病院でのPCR検査を受けないように指示していたという。球団側はチーム内の集団感染に関して遠征時の会食は部外者を含まない4人以内とするなど感染対策を行っており、ルールを破った選手はいないとしていたが、清田のウソによって管理能力の甘さも浮き彫りとなった。

 球団は清田に対して球団ルールに反する不適切な行動に及んだため、15日に無期限謹慎とする処分を発表。2月の沖縄県石垣市でのキャンプを含め練習に参加できない上、その間は球団施設も使用できないことになった。ただ、「無期限謹慎」となれば一見すると厳しい処分内容にも受け取れるかもしれないが、結局は現役復帰の道も閉ざされていないということである。

 雇用主が被用者に対して厳重な処分は下さなければならないものの何とか解雇だけは避けたいと考える必要性が出てきた際、これほど都合よく世間を言いくるめられる便利な言葉はないだろう。これまでもスポーツ界では無期限謹慎を下された選手がほとぼりの冷めたころを見計らって、復帰した例はある。

 今年2月で35歳となる清田はプロ12年目。2015年には打率3割1分7厘、15本塁打、67打点をマークし、ベストナインに選出された経歴を誇る。昨季もシーズン終盤に4番を任されるなどベテランながらも主力としてチームで存在感を見せていた。昨年末の契約更改では推定年俸6000万円で2年契約を結んでいるだけに球団としても複数年契約を締結した以上、必要不可欠な戦力と考えているのは明白だろう。

 他球団を含めた球界内はもちろんのこと、ロッテOBの中からも清田には「解雇処分が妥当」との声が出ている。ロッテOBの1人は「重大なルール違反を犯したはずなのに、なぜ契約を結び続けるのか。逃げ道を作れる無期限謹慎処分としたことで逆に球団全体のイメージダウンへとつながってしまう恐れもある」とマイナスの波及効果を懸念している。

 折しも世の中では今、新型コロナウイルスの感染再拡大が深刻化している。そんな最悪のタイミングの中、感染拡大を助長しかねない隠蔽工作を図っていたことが明るみに出たのだ。感染の疑いもあった相手女性を危険な目にあわせただけでなく社会復帰が困難になる恐れもあるほどの精神的ダメージを与えた。

 しかも2015年10月に1度目の不倫が同じく「FRIDAY」の報道によって発覚した際、清田は「もう二度としない」との誓約書を妻に対してしたためていたはずだ。コロナ禍にさいなまれる世の中のことなど全く顧みず、またしても多くの人たちの信頼を裏切った罪は軽いはずがない。ネット上の反応を見ても一目瞭然だが、ロッテファンですら大半が清田に愛想を尽かせて激怒しているのは、こうした〝懲りない背景〟があることを知っているからでもある。だからこそ今回の不祥事で清田が球団を通じ「私の行為は決して許されるものではないと理解しております。深く反省し、また皆さまに応援してもらえるような選手になれるように自分と向き合っていく所存です」との反省コメントを出しても、信用性に乏しいとみられてしまうのは当然の成り行きだろう。

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