第二の点は、原子力改革特別タスクフォースの10月12日の資料
(http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu12_j/images/121012j0101.pdf)を見てもらいたい。ここには、これまでの自社の調査報告書などには見られない率直な反省と改善の方向が示されている。他社が十分参考にすべき内容だと言えよう。原子力規制委員会が検討している新たな安全基準に加えて、ソフト面でのマネジメントとして他社も取り入れていってもらいたい点が豊富に指摘されている。
第三の経営ビジョンについても、社内カンパニー制の導入を皮切りに、今後自由化や原子力の事業体制に関する国の制度設計が進展するにつれ、さまざまな事業展開のアイデアが出てくる予感はある。
福島第一原発の事故は、被災者の方々や立地自治体に大きなショックと怒りをもたらした。実は、それは東電社員にとっても同じだったのである。その後国有化されるまでの1年間の東電には、ある意味「経営」と言えるものはなく、手足も麻痺していたとしかいいようがない。
しかし、ここに来てようやく、来し方を見つめ、行く末を考える気運が出てきた。
東電内部の改革志向グループは、必ず姿を現わすであろう自社関連の抵抗勢力、ニヒリスティックに論評を加える外部のメディアや「有識者」などは無視して、こうした改革をどんどん進めていってほしい。
私は、こうした方向での改革を支持したい。だから、今あえて言う、「がんばれ、東電」と。
【筆者の御厚意により「国際環境経済研究所所長 澤昭裕ブログ」から転載させていただきました。】
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