漫画・芳乃ゆうり 編集協力・Whomor Inc. 原案/文・編集部
世界的に半導体が不足する昨今、供給が追い付かない事態となったことから、大手給湯器メーカーの幹部が謝罪に追い込まれた。確かに冬の寒さの中、お湯が使えないことを想像するだけで、凍えそうになる。
財政破綻後の日本の未来をマンガで描いたのは、起こりうる現実の問題として多くの読者に受けとめてもらいたいと考えたからだ。財政破綻後の世界を想像したとき、まず思い浮かんだのは、冬の朝だ。朝起きれば、暖房をつけ、コーヒー豆を挽き、お湯を沸かすためにガスコンロに火を付ける……。当たり前の日常である。
だが、考えてみれば電気を発電するための燃料、ガス、コーヒー豆などは輸入材料ばかりだ。そして、水。最近では、老朽化した水道管が破裂して水が噴き上がったというニュースも日常茶飯事だが、お金がなければ、輸入もできないし、水道も維持できないのだ。
そんな想像をしてみると、財政破綻後の近未来への実感がわいてくる。しかし、日本政府の対応は…………
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日本の借金膨張が止まらない。世界一の「債務大国」であるにもかかわらず、新型コロナ対策を理由にした国債発行、予算増額はとどまるところを知らない。だが、際限なく天から降ってくるお金は、日本企業や国民一人ひとりが本来持つ自立の精神を奪い、思考停止へと誘(いざな)う。このまま突き進めば、将来どのような危機が起こりうるのか。その未来を避ける方策とは。“打ち出の小槌”など、現実の世界には存在しない。