2022年9月26日(月)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2022年6月30日

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明暗を分ける米中間選挙

 今後もこの大枠での目的を共有していけない理由はないと思われるが、ウクライナ軍は苦境に立っており、時間がウクライナに味方する状況ではない。問題は米国がこれまでのような規模の武器支援を継続出来るかにある――その規模は西側の支援全体の75%を占めるようであり、米国の支援なくしてウクライナは戦えない。

 5月19日に400億ドルの軍事支援が議会で承認されたが、共和党の上院議員11人、下院議員57人が反対票を投じた。ドナルド・トランプやアメリカ・ファーストの政治家たちは国内問題がウクライナに優先すべきことを主張し、ウクライナ支援を支持するマルコ・ルビオ(共和党)すらも、「(政権が)3カ月毎に400億ドルを議会に要請し続ける訳には行かない」と述べているから、中間選挙の結果、共和党が議会を支配することとなれば、武器支援が停滞することが懸念される。より積極的な武器支援あるいは資金負担の形で西側諸国間の負担の公平を図ることが求められる事態も予想されなくはない。

 ウクライナがその戦争目的を追求して何処まで行けるか分からないが、それは西側の武器支援に大きく依存しており、目下、西側はその加速化に傾注すべき時である。交渉の内容は戦況に支配されざるを得ず、それを細かく検討することは適当でもなければ必要でもないであろう。

  
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