2024年11月25日(月)

ザ・ジャパニーズ3.0(昭和、平成、令和) ~今の日本人に必要なアップデート~

2022年6月30日

サラリーマン型から起業家型へ

 なにやら壮大な話であるが、これらは私が過去のコラムで書いてきたことに関連している。私は第3回のコラムでは日本人の受験を取り上げ、次世代を生き抜く子供に必要なコンピテンシー教育が欧米に20年遅れていることを指摘しつつ、学歴を偏差値に呪縛された学校名の履歴ではなく、「なにを学んだか・なにを社会に提供できるか」という真の学びの履歴にすべきだと書いた(『日本の受験を考える 知識詰め込みの時代はもう終わった』)。

 第7回では、我が娘のエピソードを紹介しつつ、日本社会がOpportunity(オポチュニティ)を見出す力に欠けており、それが過去30年の停滞をもたらしていると指摘した(『少女はなぜ、アメリカンドリームをつかめたのか』)。何か面白いことはないか、何か変えられることはないか、そんな目で日々の生活を送り、似たようなアイデイアを持つ人同士でネットワークを作り、自分の人生を、そして帰属するコミュニティーを豊かにしていく。それは正に起業家の発想であり行動様式なのである。副業が一般的になることで、日本人の勤務の思考が、サラリーマン型から起業家型に変わっていく。そしてそれが新しい付加価値を生み、帰属する会社を、そして自分の人生を豊かにしていくことを期待する。

 さてその起業の実態であるが、変化の激しいDXの時代において、欧米各国や中国はもとより、インドやASEANにおいてもスタートアップ企業の躍進が目覚ましい。一方で日本においては起業の絶対数が低位で推移しており、これに対して国も危機感を持っている。次回は日本の起業を取り巻く動向と、他国に比べてなにが欠けているかについて考えてみたい。

 To Be Continued である。

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