2022年9月27日(火)

田部康喜のTV読本

2022年8月28日

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田部康喜 (たべ・こうき)

コラムニスト

福島県会津若松市生まれ。幼少時代から大学卒業まで、仙台市で暮らす。朝日新聞記者、朝日ジャーナル編集部員、論説委員などを経て、ソフトバンク広報室長に就任。社内ベンチャーで電子配信会社を設立、取締役会長。2012年春に独立、シンクタンク代表。2015年10月から東日本国際大学客員教授として地域振興政策を研究、同大・地域振興戦略研究所副所長を兼務。

 連続テレビ小説「あまちゃん」(2013年度上期)において、のん(旧芸名・能年玲奈)とのコンビでヒットを飛ばした、橋本愛が、難関大学から有名私立小学校の入学まで成功させる高卒の天才家庭教師・根津寅子となって登場した。

(diego_cervo/gettyimages)

 「家庭教師のトラコ」(日本テレビ、水曜よる10時)である。脚本は、数々のヒット作で知られる異能の遊川和彦。「家政婦のミタ」(日テレ・11年)は最終視聴率が40%をたたきだした。

 「過保護のカホコ」(テレビ朝日・16年)、「ハケン占い師アタル」(テレ朝・19年)など、主人公の設定が異色でありながら、存在感がありかつ毎回のテーマが胸に響く。

展開を鮮やかにする〝1人3役〟

 トラコは、母親に捨てられるようにして児童施設で育った。同じ施設の仲間の幼馴染である、福田福多(中村蒼)は東大を卒業して、官僚になったが、いまはトラコの秘書である。

 福多(中村)は、施設から里親にもらいうけられて幸せな時代があった。トラコに想いを寄せていて、結婚相手として里親に紹介したがっている。

 家庭教師・トラコが教え子の家に行くときの服装の三変化が、ドラマの展開を鮮やかにしている。トラコ役の橋本が、その度に口調やしぐさをまったく異なるように変えるのが、ドラマに快調なテンポをもたらしている。

 メリーポピンズ風のドレスで訪問するのは、中村家。母の真希(美村里江)は新聞記者、上司と衝突してフリーライターとなっている。父の朔太郎(細田善彦)は玩具メーカーの商品企画担当。娘の知恵(加藤柚凪)が小学校受験を目指している。

 熱血先生のまるで「フーテンの寅」風は、定食屋の下山家。シングルマザーの智代(板谷由夏)の息子の小学校6年生・高志は成績優秀で、私立の中高一貫校を狙う。

 セクシーな女子大生風は、銀行の役員が主人・利明(矢島健一)の上原家。後妻の里美(鈴木保奈美)は、銀座のクラブのママ出身で、先妻の子どもたちがすべて東大出身なのがコンプレックス。成績が芳しくない息子の守(細田佳央太)をなんとしても、東大に合格させたい。

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