素敵ノマド女子はドイツ陸軍サイバー戦略部隊予備役少佐殿
エヴァは金髪長身の典型的ドイツ美人。祖父はチェコのボヘミア出身。本人はチェコ国境近くのポーランドで生まれた。その後ドイツに移住したので自身はドイツ人としてのアイデンティティーを持っているという。
彼女はITエンジニアで専門はセキュリティ。ドイツの大学でIT工学を専攻し修士号を持っているというエリートだ。ドイツのITコースは学部でも60~70%は卒業できない難関という。ドイツでMBAや理系の修士号を得て就職するとエリートとして最初から部長クラスのポジションを与えられると聞いたことがある。
エヴァはIT関係の企業に所属しているが、フリーランスに近いポジションであり自分で仕事を選べるという。それゆえに完全ノマド(遊牧民)生活という。世界中を自由に旅行しておりドイツにいつ帰国するか決めていない。
他方でエヴァはドイツ陸軍からの要請で陸軍に短期入隊して軍事訓練を受けた。予備役少佐であり一朝有事があればサイバー戦争を指揮する立場となる。これからの戦争はIT技術の優劣が勝敗を決めると断言した。
エヴァは視野の広い知識人だ。余談だがエヴァは日本の過去のハンセン病患者隔離政策を厳しく批判。日本は戦後も優生保護法の下に隔離政策を継続した。ナチスの優性保護思想は欧米では戦後徹底的に否定されたが、日本が戦後も長らく隔離政策を継続したことは恥ずべきことだと手厳しい。日本社会のconformitism(画一主義、体制や社会規範への盲目的服従・従順というような意味らしい)が背景にあると分析したが如何であろうか。
グラフィック・デザイナーのインドネシア青年の優雅なノマド生活
サヌールで同宿した31歳のナスア君はマツダのワゴン車に生活用品と仕事道具を満載してインドネシア中を移動しながらグラフィック・デザインの仕事をしていた。常に複数の案件を抱えておりスマホやメールでクライアントとコンタクトして、他方で彼が率いる若手デザイナー・グループに制作指示を出していた。
バンドンの大学でグラフィック・デザインを専攻してブランディング戦略構築で修士号を取得。バリ島へはいくつかのリゾート開発案件の現場視察に来たという。現場を見てから開発プロジェクトのロゴや宣伝広告のコンセプトやデッサンをまとめてグループ・メンバーにネットで送る。各メンバーが分担して細部を作りこんでロゴや宣伝広告に仕上げるという流れだ。
ナスア君は仕事をしながら勉強を続けており博士号取得を目指していた。仕事と勉強という二刀流をこなすデジタル・ノマドである。