2024年11月22日(金)

古希バックパッカー海外放浪記

2023年1月29日

世界中からデジタル・ノマドを取り込むインドネシア政府の戦略

『おかえりなさい。デジタル・ノマド』と看板を出しているチャングーのランドリー・ショップ。

 チャングーで同宿したフィリピン女性はトラベルライターとして世界各地を旅していた。当日は締め切りのため午前中一杯一心不乱にPCのキーボードを叩いていた。ベトナムのハノイ出身の25歳の女性会社員はリモートワークしながらオン・アライバル・ビザの期限である1カ月間をバリ島で過ごすという。

 ジンバランで同宿したポーランドの古都クラコフ出身のITエンジニア氏はタイで2カ月過ごした後バリ島に来た。ビザの期限が切れればフィリピンに移動するという。

 デジタル・ノマドは通常有効期間が数カ月の観光ビザで入国するので行く先々でビザの問題がある。インドネシアでは観光ビザは最長2カ月が限度である。2カ月ごとに近隣国に出国して数日で戻ってくるという、いわゆる“ビザ・ラン”をしているロシア人フォトグラファーもいた。

 さらに気に入った場所で快適なアパートを借りて1年ないし数年間長期滞在したいという家族持ちも少なくない。

 世界各地のデジタル・ノマドを惹きつけているバリ島であるが、インドネシア政府はさらに長期滞在を希望する海外からのデジタル・ノマドを呼び込むべく『デジタル・ノマド・ビザ』の創設を2022年7月に発表した。23年春に導入する予定というが、未だに詳細は不明。一定金額の預金を保有していることが条件になるようだ。

 すでにグローバル・デジタル・ノマド時代が到来していることを実感した2カ月のバリ島滞在であった。

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