1.本の表紙が見えて「この本読んで!」と、誘いかけてくるような「平置き書架」をつくる。
2.読み聞かせや授業での発表などにも使える「小舞台」をつくる。
3.小舞台での演技が見やすくなる段差をつけた「観客席」をつくる。
4.自由な姿勢で本が読めるように、床全面にカーペットを敷く。
5.スライドやビデオも観られるように、真っ暗になる手ぬいのカーテンをつける。
6.いずれここの本を低学年でも自由に検索できるような、パソコンと独自のソフトシステムの導入・開発を考えておく。
7.完成後には「はいどうぞ」と引き渡すだけではなく、学校・親・地域の教育力を高めていけるような使い方の工夫を考える。
これだけの構想を描き、じつは2~3年はかかるだろうと考えていた「6」のパソコンと検索システムも含めて、翌年の完成引き渡し式にはすべてが実現できました。
このパソコン関係を準備したのは、子どものパソコンクラブに参加するお父さんの尽力です。後には、保坂敏子先生がご主人をくどき落とし、一夏かけて「子どもたちの本の簡易貸し出しソフト」をつくることに発展していきました。
このことも、以前に話した秋津の「よいこと循環」の好例と思います。
一先生が、よりよい読書環境を子どもたちのために整えてあげたいと思い、次にお父さんたちが呼応して手づくりし、そのことに刺激をうけた別な先生がさらにソフトを開発して読書環境の改善に取り組むといった流れだからです。
一人ひとりに感謝状も!
感激の完成引き渡し式
で、いよいよ完成引き渡し式の日を迎えました。
この日までに実動30日、延べ257人が創意と工夫でつくってきた図書室の、子どもたちへの引き渡しです。
式では、「ごろごろとしょしつ」の命名と由来の紹介からはじまり、校長さんが撮りためていた作業風景のビデオの放映がありました。
そして、なによりもお父さん・お母さんたちを感激させたのは、かわいい一年生が演じるオペレッタ「三匹の子ぶた」のプレゼントでした。
山崎先生らが、この日のために子どもといっしょに練習をして、準備してくれていたのです。
また、余った材料を利用して、お父さんたちが個性たっぷりの小さい手づくりイスの「おまけ」までつくり披露しました。