2024年5月21日(火)

都市vs地方 

2023年7月3日

家計にとっての電気代支出

 ここまででは、電力の供給サイドから今回の電力料金の値上げと現在の価格水準を比較した。次に、需要サイドである家計の側から月々の電力支出と今回の値上げの影響を検討してみたい。

 図2は2023年3月時点の各地方別の標準的な家計の1カ月あたりの電気代の支出について、金額と可処分所得に対する割合を示したものである。

(出所)総務省「家計調査(月報)」2023年3月、2人以上の勤労世帯。左軸:世帯の電気代支出(円/月)。右軸;可処分所得に対する比率 写真を拡大

 図2によると、東北地方、北陸地方、中国地方で1カ月当たりの電気代支払いが多く、また可処分所得に占める割合も多いことが分かる。したがって、これらの地域における電力料金の値上げが家計支出に与える影響は大きいと推定される。

 次に、値上げ率(横軸)、電力物価指数(左軸)、月間の電力支出の可処分所得比(右軸)を総合的に示したものが図3である。

(出所)表1および図2に同じ 写真を拡大

 図3を見ると、図1で見た通り、値上げ率の小さいところはもともと電力の物価指数が高いところであり、値上り率が電力価格と大まかに負の相関となっていることが分かる(青色)。これだけからすれば、逆に値上げ率の高い地域であっても、もともとの電力物価指数は低いため、値上げのインパクトはある程度緩和されるとも考えられる。しかし、可処分所得に占める電気代の割合という視点(オレンジ色)でみれば、値上げ率の高い地域でやや電気代支出の可処分所得比が高い傾向があり、値上げのインパクトはむしろ大きい可能性がある。


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