2024年5月20日(月)

Wedge REPORT

2023年8月14日

Q 連載で取り上げた人たちの中には、他のメディアからの取材を受けたことがある人もいました。そうした人たちからも、連載でのインタビュー取材や記事は「これまで受けた取材と全く違った」「新たなる一面を描いてもらった」といった声が聞かれました。取材や原稿のご執筆で意識していることはありましたでしょうか?

溝口 起業したい人だけが読むのではなく、多くの人にとっての読み物とすることを意識した。人間的な興味を第一にした。深く仕事内容に突っ込むことはない。考え方を見て取れれば、多くの読者にとって参考になるのではないかと考えていた。

 そこには、起業した人たちへ「頑張って」という応援も込めている。もちろん、考え方がおかしいと思ったところはからかった部分もあった。誰が見てもおかしいと思うだろう部分をちくりと言っていた。それは、読む人にとっても面白かったのだと思う。

 実際にまわりから「人間味があって面白い」「人間が描かれているからとっつきやすい」といった言葉をいただいた。良い部分だけではないというところが、人間味があるのだと思う。

苦労を苦労と思わない生き方を

Q 最後に読者であるビジネスパーソンに一言お願いします。

溝口 若い時は苦労を買ってでもしろとよく言われ、今でも真実だと思うけど、苦労を苦労と思わない方法や生き方もある。そうした苦労は何かの役に立つ。一つの訓練だと思えたら、いくぶんか楽になる。何よりも面白がることが一番のこと。

 勤め人にしても人付き合いで苦労はあると思うし、起業したとしても人を使うことに気を遣うこともあると思う。苦労も嫌な思いもたくさんある。だけど、会社という組織でしかできない面白いこともあるし、一人親方として会社を立ち上げたからこそできることもある。

 いち早く「こいつは面白いな」と思えることを見つけて、取り組んでもらいたい。子どものころから自分の好きな道を見つけた人は強いなと感じる。一日でも早く自分の好きなことを見つけてまい進してもらいたい。

連載「さらばリーマン」の一部は、WEB有料版として読むことができます。逆境を乗り越えた起業家たちを集めたものと、趣味を事業にした起業家を集めたものがあります。
 

   
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