2022年7月7日(木)

Wedge REPORT

2022年1月1日

»著者プロフィール

 2021年も新型コロナウイルスによる経済活動の停滞が続いた。外出自粛、対面接触を控える動きは、さまざまなビジネスに多大な影響を与えた。勤め人を辞め、裸一貫で事業をはじめた「さらばリーマン」たちはコロナ禍とどう闘い、アフターコロナへの布石を打ったのか。22年に活路を見出すため、取材した。

(Sean Pavone/gettyimages)

急場しのぎから新たなリアル顧客をゲット

 日産フェアレディZ32に特化した中古車販売と修理をするZone(ゼットワン)は、感染拡大当初から大きな影響を受けた。20年2月中旬に、本社および販売店がある神奈川県相模原市内の相模原中央病院が、国内で初めて死亡した感染者が当初入院していたと報道され、「相模原市は危ない」という根拠なきイメージが広がってしまった。

 「会社近くの駅でも『感染者が出た』という情報も飛び交ってしまい、とても来店していただく状況ではなくなってしまった」と小村英樹社長は振り返る。車検や修理といった注文や問い合わせが来た際に、自ら車を受け取りに行ったり陸送会社に依頼したりする日々が続いた。

 そこで小村社長が活路を見出したのがオンラインでの部品の販売だ。起業前に中古車販売会社で勤務していた時に、数ある車の中で、日産のフェアレディZ32の魅力に取りつかれ、1車種のみに特化した事業を20年近く続けてきたことから、日産でさえ持っていないビンテージ物とも言える部品を数多く抱えていた。

 「誰でも彼でも売りたい訳ではなかった」と小村社長は語るが、背に腹は代えられないとの思いもあり、ネットオークションへ出品。ヘッドライトやエアロパーツ、ホイールといったそれだけではガラクタとも見える品々が数十万円という価格で購入してもらえた。

 「こんなにもフェアレディZ32に乗っている人がいるんだなと感じた」と新たな顧客発掘という糸口が見えた。部品の配送を機に、Z32の〝ファン〟とつながりを作り、問い合わせを受けるようにしていった。緊急事態宣言の解除、ワクチンの浸透といった段階で、来店するようになっているという。

逆境を追い風に変える

 コロナ禍であえてキャンペーンへ打って出たのが水回りのリフォームを手掛ける理想化研である。住宅の外装工事を積極的に呼びかけた。

 「感染拡大当初は、家に入ることはできなかった。でも、ステイホームにより家の修繕が気になるようになっていた」と小林誠司社長は話す。外壁であるならば、顧客と接する機会を少なくできる。打ち合わせも玄関先で行うなどソーシャルディスタンスに工夫を凝らした。

関連記事

新着記事

»もっと見る