2024年2月21日(水)

脱炭素・脱ロシア時代のエネルギー基礎知識

2024年2月10日

 それでは世界のCO2排出量の国地域別シェアはどうなっているのでしょうか。図-3が示す通り、中国、米国、インドと続きます。日本のシェアは3%です。 

 国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)の席上では、温暖化に責任があるとされる先進国から温暖化問題で困難に直面する途上国への支援が議論されています。

 地球温暖化が進んだのは、先進国が産業革命以来排出を続けた温室効果ガスが累積し、影響を与えたためとされています。そのため現在の排出量では世界1位の中国と3位のインドは今の温暖化問題への責任は小さくなりますが、これからの責任は当然大きくなります。

日本の分野別CO2排出量

 日本の一次エネルギー供給に占める石油の割合は36%、石炭26%、LNG21%、水力などの再生可能エネルギー14%、原子力3%です。この供給エネルギーの48%は、電力生産に利用されます。

 発電の過程で投入されたエネルギーの半分以上は失われますが、家庭で使用するエネルギーの50%強、企業、事務所などで使用するエネルギーの30%強は電気です。

 投入エネルギーが大きい電力部門からのCO2排出量も多くなり、日本のCO2排出量の約40%を占めます。電気は各部門で使用されますので、最終的な使用者に電力を製造するために使用された化石燃料から排出されるCO2を割り振り、分野別のCO2排出量を見ることも必要です。

 熱製造に利用されたエネルギーと排出量も同じように最終消費者に割り振ります。エネルギー転換部門の電気と熱を各分野に割り振る前と後の分野別CO2排出量が図-4に示されています。

 温暖化対策のためには、すべての分野で化石燃料の消費量の大きな削減が求められます。2050年にはほぼゼロにする必要があります。可能でしょうか。

 私たちが温暖化対策に取り組むのは、持続可能な発展のためです。持続可能な発展を定義する国連は温暖化問題にどう係わっているのでしょうか。

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