香港の記憶
「拠って立つ自己の姿」がないと語られる香港。本書は、著者がさまざまな国や文化に囲まれながら、1997年〜2020年の香港の姿を内部から描いたノンフィクションだ。狭くて環境が悪い、高い賃料のフラット(マンション)の話や、使用言語の違いが貧富の差に表れる話など、香港の生活の等身大のものである。目まぐるしく変わり、抗議デモの影響が残るこの都市を、著者自身はどのように考えているのか。香港に対する印象が変わるかもしれない。
属人的でない地方創生のために
地方創生の成功は、属人的でいいはずがない。そのような思いから成功した地方創生の例を取り上げ、その「型」のようなものを共通言語化していく。島根県にある隠岐諸島内の高校の生徒数減少に対して、全国から生徒を募集する「島留学」制度をつくった事例や、「合併しない」ことを選んだ岡山県の西粟倉村のローカルベンチャーを支援する事例。それらの「成功の型」を抽出してまとめ、地方創生に携わった人、これから関わる人の地方創生への解像度を上げていく。