2025年4月9日(水)

食の「危険」情報の真実

2025年2月19日

 京都市の小学校で、給食調理員が残った食材で教職員にまかない料理を作り提供していたとして1月に懲戒処分(減給)を受けた。調理員は「食材を捨てるのがもったいないと思った」「遅くまで仕事をしている教員に何か作ってあげたかった」などと説明しているという。

(koumaru/gettyimages)

 捨てられる食材ならば、食品ロスを減らす意味でも、それを活用して残業している先生にまかない料理を作るぐらいはいいような……。SNSでも賛否両論さまざまな声があるこの問題、実際はどうなのか、検証した。

食材を事前に取り分け空揚げ調理

 懲戒処分を受けたのは、京都市内の小学校に勤務する60歳と57歳の女性給食調理員2人。京都市教育委員会によると、60歳の調理員は22年度から残った給食でまかない調理を始め、57歳の調理員が23年度からこれに加わった。2人は、給食の残りだけでなく、調理前に食材を取り分けたり、自宅から調味料などを持ち込んだりして、おにぎりや唐揚げなどを週に数回作り、教職員数人に提供していたという。

 ネットのニュースでは「給食残り食材で教員などにまかない」(NHK・京都NEWS WEB)「『食材廃棄もったいない』給食残りでまかない作り教職員に提供」(産経ニュース)と、給食の残り食材を使ったことが大きくクローズアップされていた。このため筆者は「食品ロスを減らす行為なのに懲戒処分は厳し過ぎる」と思っていたのだが、懲戒処分に至ったのは事前に食材を取り分けたり調味料を持ち込んだりするなどの逸脱行為を問題視したためだろう。


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