2025年12月5日(金)

都市vs地方 

2025年4月23日

一度失った治安は回復に長い年月が必要

 ニューヨーク市におけるジュリアーニ市長、ブルームバーグ市長の20年間は、レーガン大統領時代の新市場主義によるホームレス急増時代に対する後始末としての治安回復のための20年でもあった。

近年は商店が復活してにぎわうニューヨーク市125丁目通り

 治安回復のためには社会保障の回復だけでは足りず、犯罪を摘発する警察力の増強に加えて犯罪予防のため生活困窮者の救済のために社会企業(ソーシャル・エンタープライズ)の育成など長い年数が必要となる。

 社会の傷が深くなるには時間を要しないが、その治療には相当のコストが求められる。アメリカ社会では、従来から問題の根源にある格差に加え、マスク氏による改革と称する社会保障の弱体化によって治安の悪化が加速されていくと予測される。

 この状態が続いてしまえば、その対策には長い年月と社会的な投資が必要となるだろう。

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