米中央情報局(CIA)や国家安全保障局(NSA)など、米国に17ある情報機関全体を統括する最高責任者・国家情報長官に任命されたのは、トゥルシー・ギャバード(44歳)である。1981年、父親の出身地・米領サモアのレロアロアで生まれ、2歳のときに家族と共にハワイに移住。ヒンドゥー教の価値観を学んだ。今でもヨガ瞑想を日課としており、ベジタリアンである。ハワイパシフィック大学で国際ビジネスを専攻。夫は撮影監督兼編集者のエイブラハム・ウィリアムズである。
最悪のタイミングでXに動画を投稿。トランプ政権で生き残れるか?(THE WASHINGTON POST/GETTYIMAGES)
02年にハワイ州議会に最年少で選出され、ホノルル市議会議員として活動していたときに、ハワイ州陸軍州兵に入隊。04年から1年間イラクに派遣され、医療に携わり、複数の勲章を受章している。その後、上級士官候補生学校を首席で卒業した。
彼女が11年にハワイ第2選挙区の民主党予備選に立候補したときは、まだ無名で、勝ち目のない候補者と思われていた。しかし、ホノルル元市長を含む5人の挑戦者を破った後、彼女は瞬く間に、下院議長のナンシー・ペロシが「民主党の期待の星」と呼んだ人物として頭角を現した。オバマ大統領(当時)はギャバードの下院議員選出を支持し、12年の民主党全国大会で演説に招いた。
そして彼女は、13~21年の下院議員在任中、16年の民主党予備選ではバーニー・サンダースを支持。20年の大統領選に出馬したものの、途中で脱落しジョー・バイデンを支持した。22年に民主党を離党し、24年の大統領選でトランプが勝利する1カ月前に共和党に入党した。
